「山の牧場の夕暮れに 雁が飛んでるただ一羽・・・」この歌が主題歌の 映画「あの丘越えて」について一言。子役でありながらすでに大スターの風格。 鶴田浩二とラストのデュエットは圧巻ですね。この映画のなかで、美空ひばりの歌は、 物語が悲劇的またはトラブルになったとき、いつもドラマの「救い」として流れてくる。 彼女の歌は、それまでの全ての物語を一瞬にして、誰もが期待する「解決」へと 導く宝刀なのです。そのカタルシスをこれでもかと味わえる作品です。(S)